イスラエルと共存しうるパレスチナ国家の樹立、つまり「二つの国家」構想をどう考えるか、と
ラブキン教授に懇親会で質問してみました。
シオニズムに否定的な教授の答えは予想通り。
イスラエル政府は、とりわけネタニヤフ現政権が占領地を手放す意図がない以上、パレスチナ人
の国をどこに作ろうというのか??人種差別のない一つの国を目標にする方が現実的だ・・・と答えたあと、少し笑いながら「イブラヒミーア」(アブラハムの国)とその国名を口にした。
ユダヤ、キリスト、イスラム三つの一神教が共有する先達に因んだ名前だけに理想的な解決案に見えるが、イスラエル側が、一般市民を含め、賛成する可能性はゼロに近い。
パレスチナ側もこの「一つの国家」の現実に向けた圧力材料に使っている。オバマ米政権や国連安保理のより積極的な介入できず「二国共存」を実現し同時にイスラエルの国内のでのアラブ系市民に対する差別を撤廃する日本柱で究極の「一つの国」を目指すべきではないか、と私は考えるのだが。
学問的な業績と並んでラブキン教授の見聞の広さや、(失礼ながら)ジャーナリスト適正に驚かされることが多かった。イラク戦争前沖縄の米海兵隊基地にイスラエル軍の専門家がやってきて対テロ戦争の特訓をしたとポツリ一言。毎週担当しているカナダのラジオ局のため東京からキルギスタン情勢(!)の分析リポートを電話で送ったという。



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平山健太郎(元NHK解説委員)